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転職・独立を成功させるための鉄則とは
転職・独立を成功させるための鉄則とは
日経ウーマンオンライン(日経ウーマン) 11月3日(水)20時2分配信
10年後には独立したいと思っているが...
将来の人生設計・資産設計を考えるうえで、転職や独立を検討する人は多いでしょう。今回は、転職・独立とお金の関係についての相談から、それらについて考えてみたいと思います。
目標を紙に書くと、やることが見えてくる
メンズ専門の理容店で8年間、理容師として働いているE子さん。現在の年収は約300万円です。「業界内で見ても、キャリアの割にお給料が低い」とE子さんは言います。
E子さんプロフィール
東京都在住の27歳・独身。理容店で理容師として働く。就職してから同じ店に在籍し、現在8年目。年収は額面で約300万円。
■5年後、10年後の自分は?......5年後には、転職して新しい職場で産休をとっていたい。10年後には独立をしていたい。
■悩み......およそ10年後に独立を目標としていて、そのためにスキルアップをしたいと考えています。まずは1年半後に今勤めているヘアサロンを辞め、別のヘアサロンに転職しようと思っているのですが、転職、独立にはそれぞれいくらくらいの蓄えがあればいいのかがよくわかりません。独立の前には結婚・出産もしたいし(よくばりですかね?)、独立後の経営、家族の老後、自分の老後まで漠然とした不安ばかりが尽きません。
E子さんの相談記事はこちら→1回目・2回目・3回目・4回目
今後は女性向けのヘア技術も学びたいと感じ、女性顧客を獲得している理容店へ、1年後を目安に転職したいと考えているそうです。いずれは自分のお店をオープンすることが夢で、漠然と10年後くらいと思っています。
額面25万円のお給料で、毎月の貯蓄額は3万5000円。将来のことや開業資金などを貯めなくてはと感じ、1~2年で80万円くらい貯めたそうです。
「規模や場所にもよりますが、資本金が300万円くらいのお店が多いので、そのくらいあればやっていけるのかなと。新店舗で機材を新品で全部買いそろえるのは大変ですが、そうではなくて、マンションのテナントなどを、居抜きで借りることができればと......」(E子さん)
E子さんの貯蓄力なら、300万円はあと1~2年くらい貯金を続けていれば、決して夢ではない金額です。しかし、独立を「10年後」とぼんやり考えるだけだと、時間のスケール感がイメージしにくく、その間にやるべきことがはっきりしません。そこで、私は紙に具体的なプランを書いてみることをお勧めしました。
例えば、左側にプライベートで実現したいこと、右に仕事で実現したいことと分けて、縦に時間の経過と自分の年齢を入れます。その横に転職や結婚、出産など、自分の理想の計画を書いてください。
より具体的なイメージがわいてきて、意外に自分が思っていたよりも時間が少ないことに気付くかもしれません。書いたとおりに人生が進まなくても、その都度修正していけばいいのです。具体的なプランが目に見える形で出来上がると、モチベーションが上がりやる気も出てきます。毎日を充実した気持ちで、前向きにすることができるようになります。
出資をしてもらうなら、理解してくれる人に頼む
JALグループに勤めるD子さんも、将来独立を考えている一人です。宣伝や営業を担当し、今年で入社5年目だと言います。D子さんは、昨年約1900万円のマンションを購入しましたが、JALの経営危機問題で手当てやボーナスがカットされ、月収は10万円強。そのため、夜のバイトを2つ掛け持ちし、なんとか合計20万円ほどを稼ぎ出しています。
D子さんプロフィール
東京都在住の30歳・独身。何度か転職を経験し、JALグループで正社員として勤務。将来、独立をしたいと考えている。
■5年後、10年後の自分は?......起業して事業を安定させたい。それなりに儲かるようになって、事業の拡大をしたい。
■悩み......会社の状態があまりよくなく、給料が減っています。そこで、独立をしたいと考えています。どうしてもやりたいお店があり、コンセプトはまとまっていますが、資金の調達に苦戦していることと、今後の生活に若干の不安があります。
D子さんの相談記事はこちら→1回目・2回目・3回目・4回目
「もともと食べたり飲んだりするのが好き」という彼女は、近い将来飲食店を経営したいという夢を持っています。夜の飲食店でのバイトは収入を確保するという点のほか、将来の勉強という要素も含んでいます。開業資金は1000万円を予定。都内で居抜きの物件を探して若い男性スタッフを雇って......という構想です。
大きな問題は彼女の貯蓄力。貯金が苦手で、お給料は飲食代にほぼ消えてなくなるようです。そこでD子さんが思い付いたのは、年配のお金持ちのスポンサーを探すことでした。
確かに、今のD子さんにとって出資者がいなければ夢は実現できそうにありません。しかし、出資者といってもお金を出すだけではなく、事業内容をちゃんと理解した上でサポートしてくれる人でなければ、将来金銭のトラブルになりかねません。
出資をしてもらうかどうかに限らず、自身で起業をするのなら、ある程度まとまったお金は必要です。「自分のお金はゼロ円で、もし失敗したら、出資者の人が損をして、自分は責任を取らない」では、逆にうまくいったときの自分への見返りもありません。結局、雇われているのと一緒です。
D子さんの場合は、"自分が経営者になる"ということにこだわっているものの、独立資金についての計画は、楽観的すぎで、現実的ではないように思います。
現在のD子さんは、お酒を飲みながら深夜残業をしているのと一緒なので、このパターンをずっと続けるのは、体力的に無理でしょう。飲食店の勉強ができる会社へ早めに転職をし、昼間の時間を将来の夢のために使ったほうが有効です。
内藤 忍
1986年東京大学経済学部卒業。91年MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。国内信託銀行や外資系投資顧問会社での運用業務、ファンドマネジャー業務を経て、99年マネックス証券入社、商品開発などを担当。マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ代表取締役を経て、2005年から現職。『知識ゼロ、経験ゼロ、10万円からはじめる内藤忍の投資手帳』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『60歳までに1億円つくる術』(幻冬舎)など著書多数。セミナー講師としても人気で、早稲田大学エクステンションセンターや丸の内朝大学などで講座を持っている。
マネックス・ユニバーシティ/個人ブログ「SHINOBY'S WORLD」/ツイッターアカウント
構成/吉田明乎
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101103-00000000-woman-ent